介護職が親の介護で退職したいとき|仕事でも家でも介護が続いて限界のあなたへ
※本ページはプロモーション(広告)を含みます。
仕事でも家でも介護が続くなら、専門職の役割を家庭まで広げすぎない
介護職だから親の介護も一人でできる、とは限りません。 仕事と家庭の介護を重ねた実際の拘束時間を確認し、休業・勤務調整・外部サービスで休める時間を作れるかを見てから退職を判断します。
介護に詳しいために、家族の相談、役所への連絡、夜間対応まで自分へ集まっていないでしょうか。このページは、介護職が自分の親を介護する場面を扱います。親の介護で退職するか迷う一般的な整理は介護離職の判断記事へ、給付額や生活費は介護と退職のお金の記事へ分けています。
夜勤の限界を確かめる:勤務表と親の介護を重ねる
夜勤明けは職場を離れていても、自宅で朝食介助や通院同行をしていれば睡眠時間になりません。「休日は親をみられる」と言う前に、仕事・介護・休養を同じ表で見てください。
| 時間の使い方 | 具体的に書く内容 | 家族と確認すること |
|---|---|---|
| 施設での勤務 | 日勤、夜勤、通勤、残業 | 家庭の連絡に応じられない時間 |
| 親への直接介助 | 食事、排泄、移動、服薬の支援 | 他の家族やサービスに渡す部分 |
| 調整・事務 | 通院予約、支払い、事業所への連絡 | 専門職の自分以外でもできる作業 |
| 休養 | 睡眠、受診、自分の生活 | 介護依頼を入れない時間 |
最初から正確な分単位の表を作れなくても、夜勤明けに何をしていたかを書くだけで十分です。作業に必要な知識があることと、それを毎日行う体力があることを分けましょう。
介護休業を、親の支援体制を組む時間として使う
介護休業を取れるなら、その期間に自分が全介助を背負う計画だけを置かないでください。要介護認定、ケアプラン、通所や訪問、緊急時の連絡先などを整え、仕事を再開しても続く体制を考えます。
制度の日数や給付の詳しい条件は前掲のお金の記事で確認し、勤務先へ利用希望を伝えます。厚生労働省の介護法改正案内では、2025年4月から介護に直面した申出を受けた事業主による制度の個別周知・意向確認等が義務化されています(2026年10月11日確認)。介護施設で働く本人も、家族介護を担う労働者として制度を確認する立場です。
親の担当ケアマネジャー等には、自分が介護職であることより、夜間に家を空ける曜日、睡眠を取れていない状況を伝えます。担当がいなければ親の住む地域の地域包括支援センター等へ相談します。知識があるから説明や相談は不要、とは考えないでください。
シフト調整と深夜業の制限を確認する
夜勤免除、固定曜日、勤務時間の短縮を希望する場合は、就業規則上の調整と、介護のための法定制度の利用を区別して確認します。単に「配慮してほしい」で終わらせず、何の制度をどの期間使いたいのかを人事へ尋ねます。
厚生労働省「介護のための深夜業の制限」は、要介護状態の対象家族を介護するために請求した場合の、午後10時から午前5時の制限を案内しています。ここでの要介護状態は、負傷・疾病または身体上もしくは精神上の障害により、2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態です(以下の条件・手続を2026年10月11日確認)。
日々雇用される人、継続雇用1年未満、所定労働日数が週2日以下、所定労働時間の全部が深夜にある人は対象外です。また、次の条件をすべて満たす、介護ができる16歳以上の同居家族がいる人も対象外とされています。
- 深夜に就労していないこと(深夜の就労が月3日以下の人を含む)。
- 負傷・疾病や心身の障害により介護が困難でないこと。
- 産前6週間(多胎妊娠は14週間)、産後8週間以内でないこと。
請求は1回につき1か月以上6か月以内の期間で、開始予定日の1か月前までに書面等で行います。事業の正常な運営を妨げる場合には事業主が拒める例外もあるため、対象条件と職場の回答を確認してください。間に合わない直近の勤務は別途調整を相談します。
利用者への責任感と親への罪悪感:両立を考える際の注意点
施設では「利用者があなたを頼っている」、家では「プロだから任せたい」と言われると、どちらにも断れなくなります。しかし双方を継続するには、本人が休養できる予定が必要です。
職場には、利用者の担当変更や記録の引継ぎを頼みます。家族には、親の希望を尊重しながらも自分が担える時間を示します。どちらかを大切にするためにもう片方を放置する、という二択にせず、サービスや他の担当者を含めて組み直してください。
家族に伝える例:「介助の方法は分かりますが、夜勤明けの対応で眠れていません。○曜日の朝と通院の連絡は引き受けられないので、家族とサービスで担当を決めたいです。」体調が悪化しているなら、自分の受診も予定へ入れましょう。
家族への説明材料と、職場へ伝える順番
- 親の生活と自分の勤務が重なる時間を見える形にする。
- 家族と専門職に、本人が担わない時間と作業を伝える。
- 雇用主に休業や勤務調整を申し出て、回答を受け取る。
- 使える制度と支援体制を合わせても継続できるか判断する。
- 退職を選ぶなら希望日、残る勤務、有給、引継ぎの担当を決める。
退職をまだ決めていないときは「両立のための制度利用を相談したい」と明示します。退職を選んだ場合は「親の介護で勤務継続が難しく、○日の退職を希望します。担当利用者の申し送り先をご案内ください」と用件を切り替えます。
職場に親の診療情報を必要以上に渡さず、制度申請に必要な書類を担当者へ確認します。施設内の利用者情報と自分の家族の資料は、保存場所も分けて管理してください。
退職後のお金と手続:収入減だけでなく休める時間も残す
退職で夜勤手当を含む給与がなくなる一方、介護サービスを減らせば本人の負担が増えることがあります。自分の生活費、親の介護費、再就職までの費用を分け、節約のために全介助を自分へ戻す計画になっていないか確認します。
介護休業給付は退職後もそのまま続く生活保障ではありません。対象期間や金額は本家記事とハローワークへ確認し、退職後の入金予定は確定分だけで組みます。すぐ働けない場合の雇用保険の相談はハローワークの基本手当案内で確認できます。
退職時は離職票の要否、最終給与明細、源泉徴収票、健康保険の資格喪失を確認する書類の受取先を決めます。親の住まいへ移るなら、勤務先からの送付先も変更します。健康保険の選択は退職後の健康保険を使って確認してください。
退職代行と再就職:介護職へ戻る条件を言葉にする
本人が施設と話す余力を失っている場合は、介護職の退職代行ガイドで窓口の範囲を確認します。依頼先に親の詳しい病歴を渡すより、退職希望日、夜勤に入れない事情、連絡可能な時間帯を伝えます。
転職先への説明材料
次の職場には「親の介護はもう大丈夫」と曖昧に約束するより、支援を担当する人、働ける曜日、緊急時の連絡方法を説明します。介護職へ戻るか他職種へ移るかは、その条件で働ける求人があるかを見て選べます。
退職後も家族の役割分担を見直す日を決め、本人が終日介護を担う状態を固定しないでください。働くか休むかを選び直せる余地を残すことも、親の介護を続けるための準備です。
参考にした公的情報
本記事では、制度・法令に関わる説明について以下の一次情報を参照しています。個別の判断が必要な場合は、各窓口または専門家へ確認してください。
- 厚生労働省:介護の法改正 親の介護に直面した介護職本人への制度周知・意向確認。
- 厚生労働省:介護の深夜業制限 夜勤免除の相談で対象条件・除外・手続を確認する資料。
- ハローワーク:基本手当 親の介護で働けない期間の扱いを窓口へ相談する案内。
よくある質問
Q.自分の施設に親を入れれば両立しやすくなりますか?
Q.家族会議で専門用語を説明するだけで疲れてしまいます。
Q.親が入院している間だけ仕事を辞める案はどう考えますか?
まとめ
介護職が親の介護も担って限界なら、専門職としてできることと、家族として毎日引き受けられる量を分けます。介護休業や夜勤調整で支援体制を組めるか確かめ、続けられない場合は退職後の家計と役割分担を決めて離れる選択もできます。
GUIDE 04 / 介護職
この記事のテーマ
次の一手
介護職を辞めた後の次の仕事を考える
転職を考えている方は、夜勤の回数や人員体制など今の職場で困った点と、次の仕事で希望する条件を整理しておきましょう。職種や働き方を相談できる転職エージェントの対象条件を確認できます。
あわせて確認したいページ
親の介護で退職したいあなたへ|仕事を続けるか迷う時の整理
親の介護を理由に退職を考える人向けに、介護休業や時短勤務、転職、退職代行の選択肢、生活費や職場への伝え方、介護離職後の不安まで整理します。仕事を続ける選択や地域包括支援センターなど相談先も紹介します。
親の介護で退職したいあなたへ|生活費・介護休業・退職後のお金の考え方
親の介護を理由に退職を考える方向けに、介護休業、給付、生活費、家族分担、退職代行利用時の伝え方と注意点を整理。相談先の選び方、退職後の入金予定、生活費の見通しを分け、次の行動を落ち着いて選ぶための要点を整理します。会社へ直接話せない場合の備えも補足します。
介護職の退職代行【完全ガイド】慢性的人手不足・夜勤・利用者対応からの抜け方
介護職が退職代行を使う前に知っておきたい、職場特有の悩み・運営形態の選び方・引き止め対応・有給消化・再就職への影響を解説します。退職代行を使う判断軸、シフト調整や夜勤の限界、利用者への責任感との向き合い方を確認し、会社に直接言いづらい場合の進め方を解説します。
運営形態・料金から探す
Service Categories