弁護士型と労働組合型の退職代行を比較|選び方の基準
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弁護士型と労働組合型、どちらを選ぶ?
有給の消化や退職日の調整が中心なら労働組合型、未払い賃金を回収したい・損害賠償を言われている・裁判になりそうなら弁護士型です。 どちらも会社と交渉できる点は同じで、違いは「労働審判や訴訟まで任せられるか」にあります。
労働組合は組合員のために使用者と交渉する権限を持ちます(労働組合法6条)。一方、労働審判の代理人と訴訟代理人は、原則として弁護士に限られます(労働審判法4条、民事訴訟法54条)。話し合いで決着しそうなら労働組合型で足り、裁判所の手続に進む可能性があるなら弁護士型を選ぶ、というのが基本の考え方です。
5つの項目で比較
| 比較項目 | 労働組合型 | 弁護士型 |
|---|---|---|
| 交渉範囲 | 退職日・有給・未払い賃金・書類などを団体交渉で求める | 交渉に加え、内容証明での請求、労働審判・訴訟の代理 |
| 有給消化 | 取得日の交渉まで可 | 交渉まで可。有給として休んだ日の賃金が払われない場合の請求も可 |
| 未払い請求 | 支払いを求める交渉まで | 交渉、請求、回収のための法的手続まで |
| 損害賠償リスク | 「訴える」と言われた後の訴訟は、原則として代理できない | 反論・訴訟対応まで可 |
| 基本料金(当サイト確認) | 19,800〜21,800円(組合費が別にかかる場合あり) | 22,000〜43,800円(入口のプラン) |
料金は当サイトが2026年10月9日に各社の公式サイトで確認した基本料金です。弁護士法人川越みずほ法律会計と退職代行SARABAは公式サイト内で表記が食い違っていたため、範囲から外しています。最新の料金は公式サイトで確認してください。
交渉範囲
労働組合型の交渉は、会社との話し合いの場に限られます。会社が団体交渉を正当な理由なく拒むことは禁止されていますが(労働組合法7条2号)、合意に至らなかった後に裁判所で争う段階は、原則として代理できません。弁護士型は、話し合いから裁判まで同じ窓口で続けられます。
有給消化
有給は、労働者が請求した時季に与えるのが原則で、会社が時季を変えられるのは事業の正常な運営を妨げる場合に限られます(労働基準法39条5項)。退職日までの勤務予定日に有給をあてたいという交渉は、労働組合型でも弁護士型でも扱えます。差が出るのは、会社が有給分の賃金を払わなかった場合で、その賃金を法的手続で回収するのは弁護士型の仕事です。
未払い請求
残業代などの未払いがある場合、労働組合型は支払いを求めて交渉できますが、会社が払わなければそこで止まります。弁護士型は、交渉で払われなければ労働審判や訴訟に進めます。賃金(退職手当を除く)の請求権は、当分の間、行使できる時から3年で時効になるため(労働基準法115条・附則143条)、金額が大きいほど早めに弁護士へ相談する意味があります。
損害賠償リスク
「退職したら違約金を払う」と前もって決めておく約束は禁じられています(労働基準法16条)。ただし、これは「予定」を禁じる規定で、実際に生じた損害の請求が認められるかは個別の事情で判断されます。会社から具体的な金額や理由を示して請求されたら、反論や訴訟対応まで任せられる弁護士型が向きます。請求の根拠の確かめ方は退職時の損害賠償の法的な整理で確認できます。
費用
入口の料金は重なっており、弁護士型のほうが常に高いとは限りません。2026年10月9日の確認では、労働組合型は退職代行ガーディアンが支払い総額19,800円、男の退職代行・わたしNEXTが社員等で21,800円に組合費1,000円でした。弁護士型はフォーゲル綜合法律事務所のライトプランが22,000円(税込)ですが、引継ぎの連絡は本人が行う条件です。弁護士型で差が出るのは、上位プランと、回収額にかかる成功報酬です(例:退職110番は回収額の20%、税別)。
ケース別:どちらが向くか
| あなたの状況 | 向く形態 | 理由 |
|---|---|---|
| 有給が20日残っていて、全部使ってから辞めたい | 労働組合型 | 取得日の交渉が中心になる |
| 「後任が見つかるまで辞めさせない」と言われている | 労働組合型 | 退職日の交渉が中心 |
| 残業代の未払いが数十万円あり、回収したい | 弁護士型 | 払われなければ労働審判・訴訟に進める |
| 「辞めるなら損害賠償を請求する」と書面で言われた | 弁護士型 | 反論と訴訟対応が必要になりうる |
| 懲戒解雇にすると言われている | 弁護士型 | 処分の有効性を争う可能性がある |
| 一般職の公務員 | 弁護士型 | 原則として労働組合法が適用されない |
一般職の地方公務員には、原則として労働組合法が適用されません(地方公務員法58条。地方公営企業の職員などは例外)。一般職の国家公務員も、国家公務員法の附則で同法の適用が除外されています。
依頼する前に、2社の条件を比べる
紹介する順番には、提携先(広告)を優先する場合があります。対応範囲と必要な手続きを確認して選びます。編集方針
| 相談先 / 運営形態 | 料金目安・追加費用 | 対応範囲 / 後払い |
|---|---|---|
| フォーゲル綜合法律事務所 弁護士型 公式で条件を見る ↗ | 22,000円〜 ライト22,000円、スタンダード25,000円、あんしんプラス55,000円(税込)。ライトは引継ぎ連絡を本人が行う。出張・裁判等は別途相談。 | 弁護士による退職通知・必要書類の請求。ライトでは会社からの連絡を60日間対応。 後払い:あり(審査あり)。2回分割も案内。 |
| 退職110番 弁護士型 公式で条件を見る ↗ | 43,800円〜 基本43,800円(税込・内容証明郵便込み)。金銭回収の報酬20%、労働審判25%、裁判30%(各税別)。審判・裁判は期日ごと2万円(税別)の記載あり。 | 有給取得、未払金請求、社宅・借入金返済等の交渉。個別費用は見積もり。 後払い:公式で要確認 |
2026-10-09に確認した掲載データに基づきます。料金・追加費用・税の扱い・利用条件は各社で異なります。すべての相談先を見る →
「弁護士監修」は弁護士型とは違う
「弁護士監修」は、サイトの文章や業務の流れを弁護士が確認したという意味で、弁護士が代理人として会社とやり取りすることとは別です。運営しているのが民間企業なら、その業者自身が報酬を得て交渉することは、原則として禁止されています(弁護士法72条)。
例として退職代行Jobsは、弁護士監修の連絡代行で、交渉が必要な場合は提携労働組合への加入が必要と案内しています(2026年10月9日確認)。当サイトでは民間型として扱っています。また、弁護士が、弁護士法72条に違反する者から事件の紹介を受けることも原則として禁止されています(弁護士法27条)。「提携の弁護士を紹介します」という民間の業者には、紹介の仕組みと費用の流れを確認してください。
契約前の確認項目
- 運営主体は法律事務所・弁護士法人か、労働組合か。名称と所在地が公式サイトにあるか。
- 自分のケースで会社とやり取りするのは誰か(弁護士本人か、組合の担当者か)。
- 基本料金に含まれる範囲(有給の交渉、書類の請求、会社からの連絡への対応期間)。
- 成功報酬の率と、何に対してかかるか。労働審判・訴訟に進んだときの費用。
- 労働組合型なら、加入費・組合費と、退職後の脱退の扱い。
- 弁護士に切り替えた場合に、それまでに払った費用がどう扱われるか。
会社から反論されたときの相談先
| 会社の反論・対応 | 相談先 |
|---|---|
| 団体交渉に応じない | 依頼中の労働組合。拒否が続けば労働委員会への救済の申立て(労働組合法27条) |
| 有給分や最後の給与を払わない | 労働基準監督署へ違反の申告(労働基準法104条)、または弁護士 |
| 損害賠償・懲戒をほのめかされた | 弁護士。費用が心配なら法テラスの無料法律相談 |
| どこに相談すべきか分からない | 総合労働相談コーナー(予約不要・無料) |
法テラスの無料法律相談は、収入と資産が一定基準以下の人が対象で、1回30分、同じ問題で3回まで利用できます(法テラス)。総合労働相談コーナーは、助言・指導やあっせんの案内も行っています(厚生労働省)。
失敗しない選び方の手順
- 会社に求めたいこと(退職日、有給、未払い賃金、書類)と、会社から言われていること(損害賠償、懲戒)を書き出す。
- 後者が一つでもあるか、未払いを回収まで考えているなら弁護士型。なければ労働組合型を基本にする。
- 候補を2〜3社に絞り、上の確認項目を同じ質問で聞いて総額を比べる。
交渉が要らず、伝えるだけで済みそうなら民間型も候補になります。その比較は労働組合型と民間型の違い、3形態をまとめて見るなら退職代行の運営形態の違いを参考にしてください。
参考にした公的情報
本記事では、制度・法令に関わる説明について以下の一次情報を参照しています。個別の判断が必要な場合は、各窓口または専門家へ確認してください。
- 労働組合法6条・7条・27条 交渉権限、団体交渉の拒否の禁止、労働委員会の審査。
- 労働審判法4条 労働審判の代理人は原則として弁護士。
- 民事訴訟法54条 訴訟代理人の資格。
- 弁護士法27条・72条 非弁護士との提携の禁止、非弁護士による法律事務の取扱い等の禁止。
- 労働基準法16条・39条・104条・115条・附則143条 賠償予定の禁止、年次有給休暇、監督機関への申告、賃金請求権の時効。
- 地方公務員法58条 労働組合法等の適用除外。
- 法テラス:無料法律相談の利用の流れ 収入・資産の基準、1回30分・同一問題3回まで。
- 総合労働相談コーナー(厚生労働省) 予約不要・無料の労働相談窓口。
弁護士型
退職の連絡に加え、未払い賃金の請求や損害賠償への対応を相談。依頼するプランと受任範囲を確認します。
労働組合型
組合による団体交渉を相談。加入費用と交渉担当を確認します。提携型はサービス会社と組合の役割も確認します。
民間型
退職意思の伝達を依頼。法律上の交渉が必要なら、弁護士や労働組合への相談を検討します。
よくある質問
Q.労働組合型から依頼したあとで、弁護士に切り替えることはできますか?
Q.労働組合型に頼むと、退職後もその組合に入ったままになりますか?
Q.弁護士型の成功報酬は、何に対してかかりますか?
Q.会社の顧問弁護士から連絡が来たら、労働組合型のままで大丈夫ですか?
まとめ
有給の消化や退職日の調整が中心なら労働組合型、未払い賃金の回収や損害賠償への対応、裁判の可能性があるなら弁護士型が目安です。会社と交渉できる点は同じで、違いは労働審判・訴訟まで任せられるかどうか。入口の料金は重なっており、弁護士型は成功報酬が別にかかることがあります。
GUIDE 01 / 仕組み・運営形態と選び方
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次の一手
退職代行を検討するときの相談先
紹介する順番には、提携先(広告)を優先する場合があります。対応範囲と必要な手続きを確認して選びます。編集方針
弁護士型
フォーゲル綜合法律事務所
料金目安
22,000円〜
ライト22,000円、スタンダード25,000円、あんしんプラス55,000円(税込)。ライトは引継ぎ連絡を本人が行う。出張・裁判等は別途相談。
- 対応範囲
- 弁護士による退職通知・必要書類の請求。ライトでは会社からの連絡を60日間対応。
- 後払い
- あり(審査あり)。2回分割も案内。
弁護士型
退職110番
料金目安
43,800円〜
基本43,800円(税込・内容証明郵便込み)。金銭回収の報酬20%、労働審判25%、裁判30%(各税別)。審判・裁判は期日ごと2万円(税別)の記載あり。
- 対応範囲
- 有給取得、未払金請求、社宅・借入金返済等の交渉。個別費用は見積もり。
- 後払い
- 公式で要確認
2026-10-09に確認した掲載データに基づきます。料金・追加費用・税の扱い・利用条件は各社で異なります。すべての相談先を見る →
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